「は…?」 何のことか分からないとでも言うかのような表情で、俺を見つめる。 「ちょっと来いよ。」 そんなことお構いなしに、腕を引き、近くに合った公園に入っていく。 「ちょっと有明! 離してっ!」 突然のことで、さっきまで出ていた涙も引いたようだ。 「黙って。」 必死に抵抗する力も、男の力にはかなわないわけで。 あっという間に建物の裏まで連れてくることができた。 「何…」 姫仲は俺と壁の間にいて、こんなときでも俺の目を見ようとしない。 「こっち向けって。」