「俺はちゃんと理解していくつもりだから。」



教室を出た途端、有明の口から優しい声が聞こえてきた。



「え…?」



「姫仲のこと理解出来ないやつの方が多いと思うけど、俺はちゃんと姫仲の事を知っていきたい。」



歩きながら話す姿が、有明じゃないみたいで、不意に心臓が高鳴った。



「ありがと…」



こんな変わった性格を、理解してくれる人なんて、きっとほとんどいないから。



嬉しかったんだ。



この人なら、あたしを理解してくれる。


信じてもいいんだ、って思わせてくれた。




「俺、姫仲好きだよ。」