私は人形を受けとる。 「おまえは優しい子だね。 【お父さん】がすぐ 直してあげるから大丈夫だよ。」 そう言って頭を撫でてやると、 瑠璃はほっとしたように笑った。 「さ、もう遅い。 寝室に戻りなさい。」 「はーいっ」 小走りに廊下を駆けていく背中を 見送り、私は書斎に戻り鍵を閉める。 ソーイングセットはどこだったか……