大切なもの



『1人にしないで……うぅ…ヒクッ…』

「泣いてるの?」

『えっ…』

突然の声にビックリした。

顔をあげると、男の人がいた。

20代くらいの、クルクルの金髪が似合うハーフっぽいイケメンな男の人。

「オレがそばにいてあげるから。だから泣き止んで?」

『ふぇ…?』

「あ…オレじゃダメだった…?ごめん、あっと、えっと、」

目の前でオロオロしてる金髪に迷わず言った。

『そばに…いてくれるの?』

「オレでよければっ」

くしゃって笑って抱き締めてくれた。