初めて本当の友達ができた。
陽太の目は本当の目だった。
これからは人を信じることから始めよう。
あたしは一人廊下を歩いてた。
そしたら、
「光莉・・」
声がした。
あたしはゆっくり振り向くと、
「日和・・」
「ごめんね・・・あたし・・」
そしたら日和は泣きだした。
陽太は「俺が全部話した。日和、光莉を助けてやりたいんだよ」と教えてくれた。
「日和・・・ありがとう」
あたしは日和に近寄った。
「あたしは・・・光莉を裏切らないよ」
「うん・・・」
「信じてね・・・」
「うん」
あたしは日和を優しく撫でた。
日和は泣き止んでくれたけど元気がない。
「日和元気ないよ?」
「そっかな?」
無理して笑ってる気がする。
「無理しないでね」
「うん」
あたしは陽太の所に行って日和の事を話した。
「あー最近彼氏とうまくいってねぇーんだよ。それと光莉の事もあって疲れてんだと思う」
「そっか・・・」
「まぁ、気にすんな!すぐ元気になるから」
「うん」
陽太はあたしの頭を撫でた。
なんか・・・陽太っていいなって思った。
陽太は笑って「飯食おうぜ」と席を立った。
あたしは日和を誘って三人で食堂へ向かった。
そしたら・・・
「あいつーマジ邪魔なんだけど」
「ねー!近寄れないじゃん」
チラチラ聞こえてくる。
あたしの悪口。
いくか気にしないって決めても気にする。
胸が痛い。
あたしはそっと日和の隣に座った。
そしたら、
「はぁー!?一緒に食べる気!?」
「うわー!!」
怖い。
あたしの足が震えてる。
優実ちゃんに酷いことをされてあのことを考えるだけで震える。
また、いじめられるのかもしれない。
あたしはぎゅっと強く目を閉じた。
そしたら日和が急に立ち上がってその子たちに近づく。
「あんたら性格悪いよ。誰が誰と仲良くしようとその子の勝手じゃん。いい加減にしてよ」
日和はそういうと元に戻ってきた。
「調子でてんじゃね?もう元気なんか?」
陽太が日和に聞く。
「うん。あたし友達の事言われるとむかついて熱くなっちゃう癖があるんだ」
日和・・・。
それはいい癖だと思うよ。
「光莉大丈夫だからね。あたしが守ってあげるから」
「ありがとう」