「ごめん、邪魔。てか、瀬川嫌がってるし。」 頭上から聞こえた声にびっくりして、顔を上げると、 「せ、瀬川…」 男子たちもモテモテ王子様、瀬川君には逆らえないみたいで。 「…ごめんな、瀬川さんっ」 あたしにそう叫んで、ほかの女子のところに行った。 「あ、あの…ありがと…」 「あぁ、別に。邪魔だったし。てか俺と苗字一緒なんだな」 「うん、そうだね」 ……。 続く沈黙。 あ、あたしのばかーっ! なんで盛り上げられないんだろうっ… 「瀬川ってさ」 「はっ、はいぃ!」