「何これ」 僕を見上げて、彼はそう言った。 「死んだんだ、君は」 「……何で?」 「事故で」 どうも、納得がいかないようだった。 それもそうだろう。 いきなりだったんだから。 「いや、でも痛くないし」 「だって魂だけなんだし」 体は、少し下に 置いてきぼりにされている。 彼は、自分の足元を見て、驚いていた。 血塗れの自分が居たからだ。