「あのね、香織…」



「まだ言いたいことでもあるの?



 悪いけど、あたしはもう花菜と話したくなんかない…っ」






 最後の方は、半分言葉が震えながら



 香織が私に背を向ける。





 1メートルも離れてないその距離が



 とても遠く思えて…





 さらに香織が遠くなっていく。





 追いかけようと思えば追いかけられたはずなのに



 私にはそれができなかった…