遠距離したってそうなんじゃないの？
離れたって安心なんか出来ないよ。
だって相手の姿が分からないんだよ？
それに..
「..さん、平野さん！！」
「え？」
はっとして我に返ると
「それ以上先に進んだら絶対に痛いと思うけど？」
目の前に壁があって。
あたしってば何考えてるんだか..
「ったく、どうしたの？」
助けてくれた西島さんが呆れながらあたしの腕を掴む。
「ありがとう、ございます」
ぱっと腕を離して西島さんを見つめる。
「い、いえ」
何でよりによってこの人に助けられてるんだろう。
「この前は..」
「あたし、すみません！この前おかしなこと言って」
「..あぁ」
