「だから言ってるでしょ?これから用事があるんだってば!!」
時刻夜7時。
更衣室から出ると廊下のところで待ち伏せされていた。
「それでしたら私もご一緒させていただきます」
着物姿から私服に着替えた姿はあまりにも変わりすぎて、でも似合っていて少しどきっとしてしまったけど。
でもそれも一瞬。
「ご一緒しなくていいです!!」
あんたなんかと一緒に行ったら意味ないでしょうが!!
「ですがあなたの事が心配なのです」
そんな事、さらっと言わないでよ。
「し、心配しなくてもいいっつーの!!」
バンッと鞄を思い切り奴の足に叩きつけて顔をしかめる。
「誰があんたなんかと!!絶対に結婚なんかしないんだから!!」
駆け足でその場を逃げきった。