「おはよう」
いつものように着替えて、いつものように出勤。
ただ違うのは出勤時間だけ。
「おはようございます、先輩」
笑顔で迎えてくれたのは新人の山瀬。
「おはよう、山瀬さん」
ふんわりカールの髪の毛、色白の肌。
くりくりの瞳。
若いってだけで何でこう差が出るのかな。
「はぁ」
朝からため息付いていると
「そういえば、さっき7階の男の人が来ましたよ?」
「へ?7階?」
7階って確か紳士服売り場だったような..
「着物着てた人だったんですけど、すごく色っぽくてカッコ良かったんです。
鳳塚さんお知り合いだったんですか?」
着物?紳士服?
確かにこの百貨店のメーカーさんと何度かご飯を一緒にしてそのまま朝まで..
っていうコースは何人もいるけど。
でも着物を着た人となんて一度もないし、会ったことすらない。
「知らない、間違いじゃないの?」
そう答えるあたしに
「えーそれはないですよ!だって鳳塚さんいますか?って聞かれましたし」
なんだろう。


