「クソ!!」
仕事終わりにロッカーに直行し、私服に着替える。
昨日と同じ服。
ロッカーの扉に付いている鏡を見ると、少し疲れた自分の顔が映っていた。
と、同時に思い出すのは朝の後輩からのいたぁ~い言葉。
ばっかじゃないの?
好きとか嫌いとか。
そういうのはね、最初のうちだけなのよ。
後から自然と薄らいでいって
最後には
“この人のどこが好きだったんだっけ”ってなるのよ。
「あれ?帰り?」
バタンと閉じると、詩乃が声をかけてきた。
「うん、詩乃も?」
「うん、ねぇちょっと相談があるんだけどさ」
相談っていうのは多分西島さんの事、なんだろうけど。
「何を迷ってる訳?あんなにパーフェクトな男なんかそうそういないよ?
あたしなら100狙うけどなぁ~」
「そう簡単なものじゃないのよ。どうせ今夜は暇でしょ?あたしに付き合ってよ」
「..勿論詩乃の奢りだよね~?」
甘えた声で詩乃の手をぎゅっと握ると
「はいはい、分かりましたよ」
呆れた声が返って来た。


