恋するデパートガール


「お前か!!」

「はい」

「どうしてくれるんだ!!時間のないっていう時に」

「今すぐにやりなおさせていただきます」

「出来るのか?」

「はい」

「出来なければどうする・・」

「そのときは・・」

言葉に詰まると

「俺の事務所に来てもらおう」

それはつまり、滝本事務所に行くということだよね。

「滝本様、お言葉ですが」

「いえ!!」

間に入ろうとした西島さんを睨む。

「もし出来なければその時は伺います」



売場に戻ってすぐに用意を始める。

「君、何を言ってるか分かってんの?」

西島さんが一緒に売り場に入ってきて、滝本様に聞こえないくらい小さな声で
聞いてくる。

「分かってますよ、勿論」

「だったら何でそんな簡単に了承するわけ?」

そんなの決まってる。

「あたし達はプロです。自分達の失敗は自分たちで取り返します」


大丈夫、商品に間違いはないし、そのまま名入れだけを書き直せばいいだけ。