恋するデパートガール


この二人..お似合いだな。


「そんな大した話なんてしてないよ」

「えーそうなんですかぁ~?」

邪魔ものは退散するかな。

腕時計を見ると、まだ休憩時間が終わるまでには時間が残ってる。


今から化粧し直して、トイレ済ませて。

暇だし百貨店ふらつくかな~。


「じゃあお二人さん、ごゆっくり」

お箸を綺麗に並べて二人に向かって笑顔を見せて立ち上がる。


「あたし、今日行かないかも」

小さくウィンクした千尋が、小声で伝える。

おいコラ、朝はあれだけ合コン行く気満々だったくせに。


ジロッと睨むと

「嘘ウソ、終わったら連絡して」

悪戯っぽく笑う。


本当にこの子は。

「はいよ」

そう答えて西島にお辞儀をするとお盆を持ってその場を離れた。



返し終えてトイレに行く前にチラッと二人を見てみると


西島が何か冗談を言って、千尋がそれに笑って西島の背中を触っている。

美男美女カップルってあぁいうのを言うのかな。


ぶんぶんと首を振って前を向いた。