「そーいえば。今日の起こし方は満点だったよ」

「なにが、」

「美羽の“けーちゃん”は萌えるね」

「……起きてたの?」

「可愛すぎて、その後に飛んできた張り手も痛くなかった」

「っ、変態っ!」

「うわっ、やめっ、」


圭介が起きてる時は、絶対に呼んでやんないって思ってたのに。


「まじで可愛いのな、美羽って」

「それ以上喋ったら、その口縫いつけるからね!」

「俺に面と向かって言うのが恥ずかしいんだよなぁ」

「黙れ、バカ圭」


楽しそうな声があっという間に風に流されていく。