「何処、行ってたの」 「……お散歩」 「へぇ、何かいいもの見つかった?」 「春が、あったよ」 前々から不思議な子だってことは分かりきった事実だ。 取りあえず、玄関先で立ち尽くす沙希を家に入れてドアを閉めた。 自分の家だって言うのにどこか居心地の悪そうな彼女の手を引いて、リビングのソファに座らせた。 「何か飲む?」 「……うん」 身体が冷たく、氷のようだった。 窓の外は季節はずれの大雪。当たり前だ。