「なーんて、嘘だよバカ。美紗みたいな女、こっちから願い下げだっつーの」

「な、なんだと!高崎の分際で、私のことからかうなんて生意気なっ」


ほっとした顔しちゃってさ、本当、お前って最低な女だよ。


俺が本気なことくらい気づいてるくせに。気づいてるから、名前を呼ぼうとしないことも、知ってる。


「……ばーか、」


それでもそうやって、顔真っ赤にして可愛い反応してくれるから。……諦めらんないじゃないか。


お前のせいで、この先もまだまだ当分、彼女なんてできそうにないや。





【片想いの先に】

(いつか振り向かせてみせる)



end.