いきなり走っていってしまった先輩の背中を、俺は首をかしげて見送った。 なにが嫌なのか。 俺にはさっぱり分からない。 「お待たせーっ」 パタパタ戻ってきた先輩の手には、大きな紙袋。 「はい、入れて入れて」 「あ、はい」 促されるまま、持っていた5こを紙袋に入れる。先輩も腕に残ってた全部をその中に入れた。 「これだけ持って」