C市に着き、いつものパーキングに車を停めて二人でゆっくり歩き出した
アタシが産まれる前からある串揚げ屋に向かった
背の高いケイタは屈まなければ入れない入口から中を覗くと、カウンターがちょうど2席空いていた
中に入るとエアコンの無い店内は異様な暑さだった
生ビールを2つ頼み席に着いた
ケイタは大きな手をウチワのように自分の顔を扇いでいたが、汗は一向にとまらない
アタシはバックからハンカチを取り出しケイタに渡すと
『かなりドキっとした
やっぱリホちゃん最高だわ(笑)』
「こんな事くらいでドキドキしないで汗ふいて(笑)」
『ありがとう、ハンカチ持ってるから大丈夫』
と自分のハンカチで額をふいた
二日酔いのアタシはお酒も進まず、油の臭いで余計に食欲はわかなかった
ケイタもお酒はすすむものの、今日も二人はほとんど手をつけなかった
