「危険だ、トラップだぞ蔵也」
「そうだね謙、危険だから避けなきゃ」
トラップって言うのはゴミの事
捨てたの誰だろう、何て思いながらも決して拾わない僕
拾うと謙に危険だから捨てろって怒られちゃうしね
「また言ってる。橋本さんって普通にしてれば美人なのにね」
ゴミをトラップって呼んだ謙を見て通り掛かった女子生徒が小さく口にする
確かに謙は美人だ
金に近い茶色い髪はふわふわしているし、顔も小さい
目はパッチリしていて、少し厚い下唇が可愛らしさを引き立てている
僕と約20cmある身長差は更に謙を可愛く魅せる
「謙、今日も可愛いね」
僕はさっきの女子生徒を少し睨み付けて謙に視線を戻す
「隊長と呼べ、白石隊員」
謙は少し不機嫌な顔をして僕を見る
こんな顔も可愛いな
何て思う僕は本当に謙が大好きなんだと改めて実感する
「隊長、今日は何処を探索するんですか?」
因みに今のは何処でお昼ご飯食べるの?って意味だ
「今日は屋上にしよう。月と交信するのが楽しみだ」
そう言って本当に楽しそうに笑う謙の頭を僕は撫でる
うん、やっぱり謙は可愛い