「「ただいまー」」



梨沙と声を合わせて部屋に入った。


部屋っていっても、2人の家みたいな感じだからね。




今日の昼休みの事は、何も聞いてない。


どうだったの?

って聞いてみたけど、


“帰ってから言う”


って言われて、そのまま……。



――結果なんて分かってるけどね。




『で、昼休みの報告は?』


「あ、ハイっ!!」


急に赤くなっちゃって…。

バレバレだよ…。



でも、その結果を梨沙の口から直接聞きたい。




聞いてしまえば……お終いだけど。





「朝日と……付き合うことになりました…」




梨沙は真っ赤になって、小さな声で言った。



『やっぱりね。おめでとう』



ニッコリ笑いかけることができた。


これで2人は幸せになれる。


身近な人が幸せになってくれるのは、素直に嬉しい。

あたしの気持ちに関係なく、ちゃんと喜べた。