『はぁ!?なんで!?』


今の関係を壊したくない、って言ったでしょ!?

人の話聞いてんの?



「お前から“言うな”とは言われてない」


『いや、あたしが言わなくても話の進み方的にわかるでしょ?』


イライラするな、コイツ。


「“ダメ”って言ってねーじゃん」

『じゃあダメっ!!!』


麻生の言葉に即答した。


「俺知っちゃったわけだし、お前がダメって言ってもあんまり関係はないな」



そりゃそうだけど…!!



『……お願い。黙ってて』



これが最後の手段。

きちんとお願いするしかない。


ホントはすっごくすっごく不愉快だけど!!



「じゃあ1つ条件」


偉そうに“条件”なんて言いやがって……。


『無茶な事は言わないでよ』


でも仕方がない。

麻生に知られてしまったのは、あたしの失態だから。



「簡単だから、バカにでもできる」


『何、バカにしてんの?早く言ってみてよ』