『何?』


あたしは、少しだけ火照った顔を急いで隠しながら梨沙の方を向いた。




「なんか……一夜君変わったね」


『……何が?』


あたしは梨沙の方を向いていたけど、梨沙の目線はは朝日たちが去って行った方だった。



「なんていうか、雰囲気?」


『いや、あたしに聞かれても』


先に言ってきたのは梨沙のほうなのに、疑問形って…。


「なんかやらかくなった気がする」


『…静夜とのことがあったからじゃないの?』


夏に解決した、あの空き教室でのことは梨沙には言ってある。



ただ………全部じゃないけど…



「それもそうなんだとは思う…」



…?

梨沙は何か納得いかない顔をしてる。



『…どうしたの?』



「うーん…じゃあ言ってもいい?」


梨沙は、こっちを向いた。

何を言うつもりかしらないけど、最初からそうしてくれればいいのに。


『いいよ』


…なんだか梨沙の顔が真剣。

こっちまで緊張してくる。



――が。

急にニッコリ笑った。



「砂希、あたしに言ってないことあるでしょう」



ドッキ―ン。


そんな音が聞こえるくらいに驚いた。



『えっと?』


しらばくれてみる。


別に、話したくないわけじゃないんだけど…。




「答えて、砂希。



砂希は、一夜君の事好きなの?」