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「ただいまっ!!」


あの2秒の電話から約3時間後、梨沙は帰ってきた。


「「おかえりー」」


「砂希…と翔!?」

「久しぶり、梨沙」

「うん、久しぶりだね…じゃなくって!!」


『あぁ、ごめんね急に呼んで』


「うん……」


落ち着いた梨沙とあたしの空気は気まずかった。


だからか、梨沙はあたしの方に顔を向けなかった。



『……梨沙、ごめんね』


「…え?」


やっと梨沙はあたしを見てくれた。


『朝、ひどいこと言ってごめん』


本心で言ったわけじゃないけど、梨沙を傷つけたのは確か。



『ちゃんと、向き合うことにしたから』


「……何に?」


梨沙は複雑な表情をしていた。



『梨沙に、一夜に、静夜に……自分に』


梨沙はあたしの向かいのソファに座った。

翔はあたし達に背を向けるように床に座って、音を消してゲームをしてた。



『だからさ、あたしの話、聞いてくれる……?』


梨沙は頷いてくれた。