朝日は、あたし達の事をちゃんと見ていてくれた。


2人、じゃなくて、1人1人。


明るくて面白くて、クラスの人気者だった朝日。




そうやって、気付けば目で追うようになってた。


ちょっとした優しさとか笑顔に、ドキッとするようになった。



これは、恋なんだとすぐに気付いた。

あたしは朝日のことが好きなんだ。



そう自覚した瞬間、頭に浮かんだのは梨沙のこと。


あたし達は双子。

そっくりな双子。


考えてること、好きなもの、全部一緒。



「ねえ砂希」


『なにー?』


「あのさ……」


『なに、どうしたの?』



「……砂希は、朝日の事……どう思う?」