2011.04.30



潤は俺の部屋に住むことになった。

とはいえ、客でもない女を

【king】の部屋に連れ込む訳にはいかない。

だから俺のプライベートの方の

マンションの部屋に住ませることにした。

「わぁ、凄い」

マンションのエレベーターから

外の景色を見て喜ぶ潤。

「田舎モンかよ」

「だって、いくら東京といえど、
 こんな高級な高層マンションに
 きたことないもん。
 しかも恭矢は最上階でしょ??」

「へぇ??今までのオトコは??」

「たいした男じゃなかったから。
 恭矢みたいなイイ男はいなかったよ」

「はは、随分高評価をして頂いてるようで」

何だか和む。

こいつには薄っぺらい言葉を並べなくてもいいからか。

「恭矢」

「ん」

視線をやると、何だか甘えた顔をしていた。

「..寂しいの??」

「....うん。」

俺は苦笑すると、潤の顎を持ち上げて

キスを落とした。

「..これがホスト業界で言う、
 エレチューってやつです」

「ふふ、初めて」

少し照れ臭そうに笑う潤に、

自然と笑みがこぼれた。