「こんにちわ」

茶色い髪の毛に栗色の瞳。

姿を確認して私は木の後ろに隠れていた。

「遠くから来たんだけど…道に迷ったんだ、
街を知らないかい?」

"私に聞いているの?"

私は隠れたまま返事をする。

「君しかいないだろう?」

私は指だけ指す、

「…あっち?ありがとう」

顔があるものは、すぐにその場から立ち去った。

私は怖かった。
顔が。

私には、ないから。