「っ…」



ギュッと目をつぶる。



だけど、彼の顔がそれ以上近づくことはなくて



「…みーつけた♪」


「へ…?」



代わりに、目を開けて一番に飛び込んできたのは



ニコッと微笑んだ彼と



……あたしの見慣れたキーホルダー。



「そ…それ…!!」


「さぁ行こう?ご主人様。」


「えぇ?!ちょっ…」



それ…



あたしの家の鍵なんですけど…!!!



そんなあたしの叫びを言う間もなく、あたしの腕を引っ張る彼があまりにも速すぎて



あたしは着いて行くだけで精一杯だった。