小さな明かりだけで照らされた部屋には、あたしと月舟さんしかいない。
「あ、あの…他の」
「あぁ、いらっしゃいませ、お客様。さぁ、こちらへどうぞ。」
ゔ…
タイミング悪い…
綺麗な女の人が入ってきて、月舟さんはそのままその人をあたしより右側にあるテーブルに案内した。
あ〜ぁ。質問ができなくなっちゃった。
暇になったあたしは、改めて自分の着ている服をみる。
派手…だよね。
自分の顔があっていないのが、何だかむなしくなる。
「…帰ろ」
月舟さんはユウの知り合いみたいだし
預けていけば何とかなるかもしれない。
それに…
この状況にずっといたくないし。
月舟さんに帰ると声をかけようと立ち上がったのだが
「あ、奈央さん。少し手伝っていただけますか?」
「へ……いや、あのあたし帰」
「ユウ、もうすぐで戻ってきますから。…ね?」
「…はぃ」
何故だか頷くしかなかった。

