「みぃーちぃーっ! 待ってよぉ、置いて行かないでってばぁー」 「…ちょっとやめてくんね?」 海千の怒った表情が、安易に想像できた。 「ねぇ、海千ーっ」 「マジ、いい加減やめ…………」 その時。 海千と、礼くんの腕の中にいるあたしの視線が、 ―――バッチリと、合った。