「あっ、本当だ。ごめんね、無理に連れ出して」 先輩の言葉に、由美さんたちが視線を向けた。 「大丈夫~?咲ちゃん」 他の人たちも、心配そうに声をかけてくれる。 「ごめんなさい。ただの貧血かもしれないんで、今日は帰ります」 急いでカバンを手に取ろうとした時、一瞬早く先輩が取り上げた。 「送って行くよ」