そう。


先輩は、自分に群がる女子が大嫌いらしい。


だから、“彼女“の話しも、誰も聞いた事がないらしかった。


「う~ん…。まあ、そうだね。あれだけ、かっこよくて、しかも御曹司なら、放っておいても寄ってくるしね」


「うん。そうだよね」


香織の言葉に、妙に納得してしまった。


「まあ、あれよ。私たちには縁のない人」