つい見とれていると、先輩は少し照れ臭そうに私の方を向いた。 「あのさ…」 「はい」 どうしたのかな? ジッと視線を合わせたまま、数十秒、先輩は黙ったままだ。 「いや、何でもない」 視線をそらし、先輩は立ち上がると、別の部屋へ行こうとした。 「先輩!何か聞きたい事が、あったんじゃないんですか?」