「悠真さん、彼女ですか?」 「バーカ。違うよ」 車を運転しているのは、40代くらいのおじさんだ。 優しそうで、どことなく上品な感じがする。 先輩と二人、後部座席に座ったまま、頭は軽く混乱していた。 「あの先輩…、どこに行くんですか?」 そして、この運転している方は、もしやお抱え運転手ですか? 不安な気持ちで尋ねると、先輩はあっさりと言った。 「オレの会社」