はーと

「村山〜。いい加減頼むよ」

しびれを切らした就職指導の先生が話しかけてきた。


「お前は成績だって良いんだし、行けるところなんていくらでもあるだろ。
もうちょっと真面目に就職考えてくれよ」


「ごめんね、先生。
でも、まだ1月だし大丈夫だよ。
そのうち、なんとかなるって」

あたしが軽くそう返すと



「まぁ、お前ならなんとかはなるだろうけど……………」

と、渋々了解してくれた。


というよりは、諦めたみたいだった。





でも、なんだかんだ言って
あたしのことを信頼してくれてるみたいに見えた。



あたしは、それが嬉しかった。