このままだと感付かれてしまうと思いYUは、しかたなくソファーに戻った。
KAZUは戸惑いもせず、早々と部屋へ向かっている。
ヤバい!
誰か来てる
こっちこないで!
そんな思いも通じず、KAZUは風呂場に足を踏み入れクローゼット前で一回止まった。
止まった?
ドアの隙間が黒い影で埋め尽くされた。
するとクローゼットのドアが開き、目の前にKAZUの手が伸びた。
キャッ
手は梓の前にある携帯を鷲掴みし、クローゼットのドアを閉めた。
「助かったー」
「やばっ!!」
また心の声が外に出てしまい、慌てて自分の口を手で塞いだ。
「うん?何か聞こえたよな……」
KAZUは再びクローゼットの前まで行っき、また隙間が影で覆われた。
もうばれたわ……
てか何でYUこんなトコに隠すのよ!!
KAZUはドアノブに手をかけた。

