それから少しした頃。





部屋の襖が遠慮がちに開いた。





「駿…いるか?」

「優衣?珍しいな!」





珍しく、優衣が部屋にきた。





「勉強は?」

「聞くな…。つーかハルが暴言を吐くんだ!!」

「まぁ頑張れ。」

「明日は駿が見てくれるのか?」

「時間があればな。」

「うん!」





な、なんだこのカワイイ優衣…?




素直だし。





「……あの、な。言いたいことがあってさ…。」

「なんだよ?」

「今日…あたしを信じてくれてありがとうな!」

「は?」

「あたしの名前が出ても…少しも疑わないでくれて…。少し鳥肌たった。」





そんなことで感謝されるとは…。




そしてそれがこんなに嬉しいとは…。





「優衣?こっち来い。」

「恥ずかしい!」

「いいから。」





無理やり引っ張って膝の上に優衣を乗せた。




後ろから抱きしめたら、固まってる。






「お前は俺の女だ。俺は無条件に優衣を信じてる。…誰が何て言ってもな?」

「……ありがとう。」






顔、赤いんだろうな、優衣。




俺も…多分赤いから丁度いい。





それから、しばらくの間そのまま会話をした。