ヤンキー彼女とヤクザ彼氏

その時。





「なぁ。」





後ろから新しい声がした。




男達も全員そっちを見る。




そこに立ってたのは茶髪の不良。





制服…はコイツらと同じ?






「新庄…!?」





仲間ではないみたいだけど。





「なぁ。」

「…。」

「アンタだよ。真ん中の女。」

「あたしか!?」





いきなり話しかけられて驚いた…。





「アンタさ、そこにいる奴全員倒せるよな?何でやらない?」





なんだ、コイツ。




あたし、そんな見かけ強そうか?





いや…違う。




コイツ、本物だ。





「色々事情が。」

「ふーん…じゃあ、俺が助けてやるよ!」





そう言って歩いてきた男は、あっという間に囲んできた奴らを倒した。





「優衣!!」

「汐莉。あたし戦ってないから目立ってないよな!?」

「いや、まぁ…。じゃなくてさ…。」





汐莉は新庄と呼ばれた男を見た。




そりゃ気になるよな。





あたしも気になる。