「つき合ってんだよね?」

「一応…。」

「恥ずかしがるな!恋人らしいことしてないから!」





恋人らしいこと…。





「それってしなきゃダメか?今のままでも楽しいし…。」

「しなきゃダメって訳じゃない。でも、好きだったらもっと近づきたくなるんじゃない?」





近付きたい…?




よくわかんない。




あたし、駿のことそんな好きじゃないのか…!?






「いや、好きだと思う。優衣の女の子らしい顔見れるのって若頭居るときだけだし。」

「は!?汐莉…まさか…!」

「いや、超能力とかじゃないから。優衣ってバカだから、考えてること丸わかり。」





汐莉ってすげぇ…。




じゃなかった。





「じゃあ、そのうちそう思うようになるのか?」

「そうね。もっと女の子の思考出来るようになったら。」





遠まわしに思考が女の子じゃないって言われた…!




バカでもわかります…。





「デートとかしてみたら?」

「駿忙しいからな〜。」





その時。




教室のドアが勢いよく開いた。




誰だよ、うるせぇな…。




無視して汐莉と話を続けようとした。