Fahrenheit -華氏-





は……


はぁーーーー!!!?


こいつが…柏木さんとデート!!!




そう言えば…柏木さんも約束があるって早く帰っていったな。


その相手が親父だったとは―――!!!



ってか親父が柏木さんを!?


このっ!ロリコン親父!!


マジで気持ち悪りぃ!


柏木さんも。おじん趣味だったの??


だから俺になびかなかったわけ?


いやいやいや…今はそんなこと考えてる場合じゃない!


「羨ましいだろう」


ふっと親父が意地悪く笑う。


「誰が!!」


俺は悔し紛れに叫んだ。


「何だ、お前。瑠華ちゃんのこと好きじゃなかったのか?」


は?


何故お前がそれを知ってる―――??


まさか綾子!?


俺はぐりんと振り返って綾子を見たが、綾子がぶんぶんと手を振っている。


「違うわよ!」と言っているようだった。









「俺の勘違いか?お前、小さいころ瑠華ちゃんにべったりだったじゃないか」