開けなければならない
避けられない運命
目の前に立ちはだかる扉は
開けないと仕方ないんだ
「ただい「ヒナちゃーん!!」
「うぐ‥っ!」
もしかしたら人生も
そうゆう物なのかもしれない
今まさにあたしは
その扉を開けた訳だ。
――てゆうか普通に
家の玄関なんだけど‥
「初音さ、ん‥苦しい‥っ」
我が家の扉はいつから
人が飛んでくるようになったのか
「寂しかったぁー!!」
「うっ!くるし‥っ」
この華奢な体のどこに
こんな力があるのですか‥
彼女は柴野初音さん。
‥あ、これは旧姓だった
今は坂下初音さん。
どうゆう関係かと言うと‥
―――ガチャッ
「ただいまー‥」
「あ、京ちゃんも帰ってきた」
「おう‥ってまたやってんの?」
ムカッ‥
「おう、じゃねーよ。」
「‥俺だけに口強いの何とかなりません?」
坂下 京平(サカシタ キョウヘイ)
あたしの実の兄で、
初音さんの旦那。
つまり初音さんは
あたしの義理の姉になる。

