「どこか行きたい所はありますか?」



「うーん…綺麗な花が見てみたい。」



行きたい所なんて考え出したらキリが無いほどある。




「花…ですか。」


「無かったら無理しないでいいよ。」




「いえいえ、ちゃんと綺麗な花はありますよ。」


「しかし、今の時間では見ることが出来ません。夜まで待っていただければ。」




「なんだかとっても興味深い。いいよ。夜まで待つわ。」


「解りました。ではそれまで街を回りましょう。」



クロはそうやって顔にシワを作って嬉しそうな顔をするんだね。



私もその笑顔につられていつの間にか笑っていた。