私は無我夢中になりスケッチブックに黒の鉛筆でデッサンをした。


数えきれない程描き慣れた風景。


色が着いた作品なんて一つもなかった。全てを鉛筆で塗り潰した物ばかり。



だからこそもう一度描くことを決めた。









いつか帰ってきた時に見つけたたくさんの感動をこのスケッチブック最後のページに収めるために。






輪郭だけを描いたので陽が沈む頃には描き終えていた。









「リンッ、リンッ。」


鈴の音が聞こえる…