部屋にいるわよと一声。

それっきりリビングに戻ってしまったお母さん。


心の中でお礼を言い、アイツの部屋の前。


ノックをしたいが、腕が言うとこを聞いてくれない。


もうっ!!
あたしのチキン!!


清田くんが応援してくれただろ!!

オッサンたちもいろいろしてくれただろ!!


意を決して拳を握り、ノックしようとした途端、



ガチャッ


内側に引かれたドア。


叩く場所を失い、虚しく宙に残された拳。


「え…っ?!
あ、相原?!」