「あ でもどうやってここのクラス来たの?」

「んとね、ユー君に連れてきてもらったの」

そう言うとピクッと反応したサラちゃん。

どうしたんだろう?

首を傾げているとガッと肩を掴まれた。

「え、どうしたのサラちゃん」

「そのユー君って・・・・もしかしてユウリって奴じゃない?」

「うん。校舎の入り口で迷ってたら声掛けてくれて、ここまで案内してもらったの」

「チッ やっぱりか。ねぇ、あの事ユウリに言った?」

真剣な顔でアタシに尋ねるサラちゃんに嘘はつけない。

「うん、言っちゃった・・・。ごめんなさい」

シュンとして言うと

「うっ・・・許すから顔上げなさい」

と許してくれた。

「ありがとう。あ、ねぇねぇ、なんでこの“金羅ーキンラー”を持ってこさせたの?」

「ちょっと急用が入ってね」

「ふーん」

ー金羅ー

その名前を口にするとクラスの人達が一斉に後ずさった。