小さな姫とヤンキー王子


ートウマー

「出来るものならドウゾ~」

それだけ言って勝手に切りやがった。あいつは1回言い出したら聞かないからな。

乱暴にケータイを閉じると、俺の双子の妹のヨナ話しかけてきた。

「リナ、なんだって?」

「来ねぇらしい」

そう言うと

「は?トウマのせいでリナに会えなくなったじゃねぇかよ!!」

と俺に掴みかかってきた。コイツは本当にリナが好きだな。

「そうだよぉ。トウマがイケナイんだよぉ?リナにお前以外とか言うからぁ」

リナが大好きなリマが言った。

「ほんっとトウマは馬鹿だな。それでも私の片割れなの!?なんで好きな子にそう言う言い方しか出来ないの!!」

コイツッ!!言うんじゃねぇよ!!

そのせいで俺の顔が真っ赤になったのは言うまでも無い。

「まぁ不器用だからな、トウマは。でも今はとりあえずお姫様探しに行くとしようじゃねぇか」

「そうだな・・・アイツの秘密の場所とやらを探し当ててやろうじゃん」

「フッ・・・それでこそオマエだよ」

「そうだな」

スバルと笑い合って全員でリナを探しに出た。

ートウマー