小さな姫とヤンキー王子


ートウマー

車を降りてすぐにアイツは走り出した。

「リナッ!!行くなっ!!」

「リナァァア!!戻れぇえぇ・・ッ!!」

俺達の言葉を無視してさらに駆け出して行った。

くそっ!!またアイツは行っちまった。

リナはよくフラフラ1人で学校内の何処かへ行く。

場所を聞いても秘密の場所としか言わない。

今まで隠し事なんか無かった俺達。

でもあの時からリナは何か隠している。

俺等にも言えない何かを・・・・。

「トウマ、ここに居ても仕方ない。あいつ等んとこ行こうぜ」

「そうだな」

俺等は溜まり場に向かって歩き出した。

リナ・・・・また居なくなったりしないよな?

もうあんな思いするのは嫌なんだよ。

ートウマー