小さな姫とヤンキー王子


外に出るといつもの黒のセルシオが止まっていた。

「お迎えありがとーね♪」

にっこり笑ってトウマとスバルに言う。

「お前なぁ・・・あれほど1人で出歩くなって言ってんだろうがっ!!」

「そっそうだぜ!!お前が今日来なかったから、学校の奴ら皆怖かったんだぞ!!」

「えー だってぇ・・・おねぇちゃんに呼ばれたんだから仕方ないじゃーん」

ぶー とキレ気味のトウマとスバルに反抗する。

確かに言わなかったのはダメだったかもしれないケド、連絡するの面倒だったんだもーん。

そんなアタシの気持ちがわかったのはトウマはハァとため息をついてアタシの手を取って歩き出した。


「ったくお前はほんと、手のかかるお姫様だな」

「あははっほめてくれてありがとう」

「誰もほめてねぇよ」

えー と口をとがらせる。