「あんたはね、黙ってたら美少女なの。」


「……!?」


凛子はあたしをビシリ!と指差していきなりどうも褒めてないと思われる事を言う。


周りを見渡せば、みんな凛子の言葉にうんうんと頷いている。


「目はうるうるのくりっくりだし、ふわふわ長い髪だし、お肌は真っ白つるつるだし…見事なお人形さん美少女!」


凛子にそう珍しく褒められてあたしは目をぱちぱちさせて若干嬉しくなる。


だけど、凛子は次に…でもね…と声を低くしてあたしに向き直り


「……そんなあんたは口を開けば小学生も真っ青なお子ちゃまなの!加えて鈍いしトロいし……」


「………。」


やっぱり、泣いてもいいでしょーか………。


「……つまりはあんたと彼氏なんて言葉は全く結びつかないの!」


ひ…っ、ひどい…………っ!!


「で…っ!でもほんとだって!!昨日コンビニで…っ」


あたしは決めつける凛子達に向かって必死に食い下がった。


「……コンビニって、バイト先の?」


反応を示した凛子に必死にコクコク頷いた。



「隣の男子校の…橘由貴くん……」



名前を言うだけでほんわか顔が熱くなった。