さんざん泣いてあたしは何とか落ち着いた。
ついて来てくれてた友達は、凛子が後はついてるからって言って先に帰ってもらった。
葉山くんは気まずそうにあたしを見た。
「……こんなに由貴のこと好きなにこちゃんに辛い思いさせちゃって……、ほんと、ごめん……。」
あたしにまた頭を下げる。
あたしは大丈夫だと、少し笑顔でふるふると頭を横に振った。
「~~~っ!!なんていい子に俺ってヤツはぁ~~っ!」
「……当たり前でしょ。」
嘆く葉山くんに凛子は冷たい眼差しだ……。
未だに葉山くんに怒っているらしい……。
「……にこちゃん、これ……。」
葉山くんはそう言って、ポケットから小さな紙を取り出した。
「………?」
受け取って、四つ折りのそれを開いた。
「……これ…っ!」
中には地図が書いてあった……!